今回の記事では、実際にカナダ(バンクーバー)で語学学校に5ヶ月間通った感想をまとめています。
既に数回関連記事を書いているので、それらも合わせながら「もし、もう一度語学学校を探すとしたらどこに注目する?」も合わせて書いています。
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カナダ(バンクーバー)の語学学校5カ月を振り返る
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語学学校に通う期間が終わり、これまで書いてきた記事と合わせて振り返りをしていきます。
各月毎に分けて書くので、この5ヶ月の流れを感じてもらえたら幸いです。
1ヶ月目
私は中高大以降に真剣に英語の勉強をしていなかったので、リーディング、スピーキング、ライティング、リスニング共にひどい状態でした。
例えば、地元のレストラン、お店に行っても店員さんと会話は出来ず、メニューも読めず、分かったとしても発音がダメなので、私の英語を理解出来なかったと思います。
そんな状態で始まった学校でしたが、初回の授業からガッカリした事がありました。
語学学校は「英語を勉強したい人が来る」と思っていて、私も含めて「英語は出来なくてもモチベーションは高い」と、思っていましたが、現実は大きく違いました。
例えば、クラスの4割が日本人でしたが、教室で席に座る時も日本人が隣同士にならないように座るのは物理的に可能です。
それでも「僕は英語分からないので、隣で教えてもらえますか?」と聞いてきた人がいました。
もちろん日本人と隣で授業を受けると身にならない訳ではありませんが、隣の席が外国の方という状況が可能であるなら、選択するべきではないでしょうか。
その時に「語学学校で友達は作らなくて良いよ」という友達の発言を思い出し、日本人を避ける様になりました。
あからさまにならない様、まるで社内の嫌いな人から遠ざかるように、基本的に関わらないというスタンスでした。
それもあり、授業中・休み時間は他の国の人と話す機会になり、下手くそなりによく喋っていたと思います。
学校が終われば家に帰って宿題、自習というルーティンをずっと繰り返していて、あっという間に1ヶ月が過ぎました。
2ヶ月目
語学学校のシステム上、毎月生徒の入れ替えがあります。
新しく入ってくる人、語学学校を卒業する人、継続する人もいます。
また、レベルも毎月自動的に上がっていくというシステムで、先生、クラスメイトは不定期で変わっていくイメージです。
相変わらずリスニングとスピーキングに悩みを抱えていて、今思い返してもこの月はひどい精神状態でした。
自信も無ければ、実力も無く、1ヶ月海外で過ごしただけでは何も変化を感じませんでした。
それでも勉強は続けていたので、たまにそれが報われる事がありましたが、成功よりも失敗が多く、「自信を持てる」という状態は程遠かったです。
クラスメイトも相変わらず同じで、新しく来る生徒は日本人が目立ちました。
もちろん自分より出来る人もいましたが、それは1,2人で、「周りの人に置いてかれる」という危機感を感じた事はありませんでした。
その頃は授業中、休み時間に日本語を使う人が苦手で、より友達を作ろうという気持ちも無く、それもあり、あるクラスメイトに「日本語を話している所見た事ない」と言われたくらいです。
全くの0ではありませんでしたが、意識して学校では英語を使うようにしていました。
それでもストレスの根源は変わらず、自分が英語を使ったとしても、発音・アクセントが悪いと相手には伝わりませんでした。
後に先生にも言われましたが、「自分の性格にやられているよ」というのがストレスを生み出す原因の1つでした。
3ヶ月目
最も自分の英語に変化を感じたのはこのタイミングです。
ある日を境に英語が聞こえる様になり、知っている英語が分かるのはもちろん、知らない単語でもスペルを予測出来るようになりました。
この変化は大きく、特に学校の授業、クラスメイトとの会話で抱えていた悩みが1つ解消された瞬間でした。
それでも外の世界の英語が全て聞ける様になったわけではなく、小さなキッカケを掴んだ感じです。
このタイミングで入ってきた新しい生徒の1人が凄く英語の出来る人でした。
どう考えてもレベルが違う人がいて、話してみたかったですが、相手はオンラインだったので実現せずでした。
この時初めて「圧倒的に上の人だ」と思う学生に出会いました。
良くも悪くも周りの影響を受けるタイプなので、出来る人がいる時の勉強に対するモチベーションはまた違います。
英語の方は調子が良かったと思いますが、自分の性格にすごく苦しめられた月でもありました。
完璧主義の様な考え方があるせいか、納得のいかない事を見過ごせなく、小さな事も拾っていた感覚です。
そこで少しトラブルも抱え、自分を整理する時間を作り、それが今の精神状態に繋がっていると思います。
人生で初めての留学で、会社を辞めて行くのであれば「ネイティブに近いレベルにならないといけない」という思いが強かったです。
もちろん目指すことは良い事ですが、2年ちょっとでなれる程甘くなく、どこまで英語を伸ばせるかという考え方に変えました。
言語学習に終わりは無く、逆にそれを気楽に考え、正しい英語を、時間をかけて学習していこうという意識になりました。
今まで何をしても「基礎」の大切さにはいろいろな場面で気付かされてきたので、それを大事にします。
4,5ヶ月目
このタイミングで先生が変わり、また新しい授業スタイルで始まりました。
この時の大きな変化は、日本人の割合が7割近くになり、授業中の会話の時間が減り、文法中心の授業になり、クラスの席が足りなくなった事です。
正直この時も「日本語を避けたい」という思いはあったので、時に席の足りないパンパンの教室に、「休み時間に絶対日本語が聞こえる」という状況は余計なストレスを感じると思い、オンラインで授業を受ける事にしました。
最初は「カナダに来てまでオンラインか」と正直ガッカリしました。
ただ、マイナスな要素しかないと思っていた「現地でのオンラインレッスン」に、後、希望が見えてきました。
それは、オンラインメンバーの方が日本人が少なく、学校に行く時間を他に使える、先生が割と当ててくれる、資料が見やすく、音も聞きやすいというメリットがありました。
偶然ですが、授業中の会話の時間が極端に減り、日本人の割合も増えたという事で、自分がストレスだと思う要素を避けた結果、オンラインの良さに気付けました。
恐らく最初の3ヶ月間を既に教室で対面授業を受けていて、クラスメイトも、学校の雰囲気も知っていたのでスムーズに出来たことで、初めましての状態では難しかったと思います。
授業は文法が中心になるので、家で授業を受けながら、分からない事はすぐに調べるというのが出来ました。
休憩時間も掃除、洗濯、調理など家事が出来たので、時間効率は良かったと思います。
それまで強く「対面」にこだわりを持っていましたが、時に違う選択を考えるとまたそこで大きなメリットを得られる事を学びました。
そしてこれは個人の感覚ですが、最後の2ヶ月でも英語の伸びを感じました。
特にリスニングとスピーキングですが、変にストレスを感じなくなり、細かい時間でも英語を聞くようにして、シャドーイングをこまめにやった結果が出たと思います、
学校に行けなかった焦り、学校に席が十分に無いという小さな怒りが自分を奮い立たせたと思います。
その証拠に月に1回くらいの登校時にクラスメイトと喋ると、スムーズに話せましたし、「だいぶ上手くなったね」とも言われるようになりました。
たまに会う人しか感じられない変化をそこで感じ取ってもらえて、結果が目に見えて体験出来たので、オンライン授業の選択も良かったと思います。
さらにオンライン画面の操作、やり取りの練習になりました、
電波が悪い時の聞き方、自分の資料共有など、オンラインでのPCの使い方、喋り方などを体験する事が出来ました。
特に気付いたのは、お互い同じ強さのWi-Fiを使っていないので、相手の発言を聞き返すように確認しながら話を進めると会話がスムーズにいくというのも分かりました。
また、資料共有をしながらの発表の時は、自分のPCでページを動かした際に「2,3秒のラグが発生する」事も分かり、そこの意識も出来るようになりました。
全くメリットの無いと思っていたオンライン授業からこれほど色々得られると、充実していた時間だったと思います。
語学学校に期待しすぎない方が良い事
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ここで私の思う「期待しすぎない方が良い事」をまとめます。
- 授業内容は英語の4技能をきっちり網羅
- カナダ人の先生がいる
- クラスメイトは全員がやる気の塊である
- 日本時の割合は少ない(30%以下)
- レベル分けが適正でしっかりしている
- 学校に行けば日本語は聞こえない
- 学校の設備は快適である(Wi-Fiの強さ等)
- 駅からの距離
- クラスのレベル変更がしやすい
これは私が5ヶ月間カナダの語学学校に行って感じた事です。
全く期待できない訳ではないので、「期待しすぎない」ようにしてもらえれば、「あれ、聞いていたより良い環境だ」となりやすいと思います。
特に授業内容が「文法と単語中心」という噂は渡航前から友達から聞いていましたが、先生によっては本当です。
先生もテキストに従って授業をするので、日本の中高大の教科書で「リスニング・スピーキングに特化している教科書」がなかなか無いのと同じで、海外でもそれが英語になっているだけというパターンもあります。
教科書も学校によってはクラスが変わる毎に買う、もしくは事前に教科書代として回収されるのどちらかだと思うので、渡航後のお金も確認しておくと良いです。
学校も毎月新入生も迎え、出ていく人も管理し、1クラスあたりの国籍のバランス、レベル分けが細かく出来ないケースもあります。
自分で相談をして、適正なレベルに変更出来れば良いですが、多くは学校の定めるクラス変更のタイミングに合わせてなので、「今日相談したから、来週から変更」というケースは少ないと思います。
少なくとも私の学校はそうでした。
どんなに出来る人がいても、1ヶ月間はそのクラスで授業を受けて、翌月に変更という人を多く見てきました。
私の様に語学学校に長期で滞在するのであれば平気な場合もあるかもしれませんが、短期の方であれば変更よりも卒業が先に来るというのはあり得ると思います。
私もストレスを感じていたように、色々な人が学校には集まります。
凄くやる気のある人もいれば、授業だけこなす人もいますし、親に勧められて嫌々来ている人もいます。
そんな中でクラスの全員が同じ熱量を持っている訳では無いので、「やる気の差」がある事を理解しておくと良いかもしれません。
特に休み時間、授業中、お昼休みに日本語で喋る人は遠ざけていましたが、学校のどこに行っても日本語が聞こえる時もあったので、友達と外で休憩・昼食を食べた事もあります。
ただ、そこは1人1人状況と背景が違うので、自分の行動で変えていくしかないと思います。
ある程度上のクラスに行くと、逆に英語しか話さない環境もあるので、自分の実力次第では環境も選べる時もあると思います。
最後に学校の設備ですが、クラスの席・テーブルが十分な数があるとは限りません。
私も最後のクラスでは全体で25人に対してクラスの席は14席、カナダに来ていないオンラインの生徒もいますが、現地にいながらも対面が難しい場合もあります。
私はそれもありオンライン授業を選択していましたが、今思えば日本のエージェントからの「対面の座席数」に関しては説明が無かったので、聞いておくべきでした。
ただ、学校に来てしまうと分かりますが、どうも日本企業の様な「仕事をしっかりやる感じ」は少なかったです。
どこか抜けているような感じもしましたし、例えば毎月の1クラスあたりの国籍の割合などをデータで保管し、各エージェントに共有しているとは思えませんでした。
誰に聞いても「エージェントからは日本人の割合は30%くらいと言われた」と言っていて、最新の数字は日本では取り辛いのかなと感じました。
もちろんタイミングによるとは思いますが、コロナ後であり、元々人気の高いバンクーバーの語学学校の日本人の割合は今後も高いままだと思います。
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オススメの語学学校の選び方
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もし、もう一度他の国で語学学校に行くとしたら、以下の点をエージェント・SNSで確認します。
- 学校の立地・関連校舎の数(エージェント)
- クラス変更のしやすさ(エージェント・SNS)
- 日本人の割合(SNS)
- 学校内での母国語使用の雰囲気(SNS)
全ての情報を完璧に揃えるのは難しいですが、「エージェントのみ」という情報の集め方はしないと思います。
今はSNSで誰にでも聞けるので、エージェントの情報とSNSからの情報で判断します。
現地の学校を自分の目で見れれば良いですが、語学学校・留学が初めてという場合は比べ方も自分の知りたいポイントも分からないと思うので現実味が薄れます。
他にはインスタグラムのハッシュタグから検索をして実際の教室の雰囲気などを探ると思います。
外国人の方は特にインスタグラムで多く投稿をするので、そこではリアルな写真を見れる可能性が高いです。
もし、渡航後に合わないなと感じる場合は、残りの通学期間や返金の規定にもよりますが、他の学校へ行くというのもありえると思います。
私の友達では実際に語学学校を変更した人がいました。
しかし、早期の段階で決めて、次の学校探しをしないと期間が決まっているので、すぐ行動する事が必要です
現地で違う学校の友達が出来れば実際の様子を聞けると思うので、それを判断材料の1つにしても良いと思います。
実際に登校してから分かる事が多いので、渡航前の情報集めはSNSを中心にすればリアルに近い情報が集まります。
そこはエージェントとSNS、口コミサイトなどを参考にしてもらえたら幸いです。
【参考にしていた口コミサイト】
最後に
私は語学学校に行って、それも5ヶ月間行って正解だったと思います。
同じ期間日本で過ごして勉強したとしても、「この要素がどう現実世界で必要なのか」がイメージ出来ないと思ったので、先に現地を体験して正解でした。
「勉強してから留学に行く」という話も聞きますが、真っ白の画用紙を持って、現地で正しい英語の色に染めてしまえば、スタートは少し遅いかもしれませんが、正しい英語を身に着けられると思います。
どちらにしろ自分での勉強は必要で、それなしでは現地にいても英語の伸びは少なくなります。
留学も英語学習も初めての私には、生活面、人間関係、英語と多方面であらゆる経験が出来ました。
留学だから経験出来た事もあるので、そこは他人と比べず大事にしたいと思います。
これまで語学学校に関しては記事を書いているので、今後検討される方の参考になれば幸いです。
SNS、ブログから得られる情報は事実と、それに基づく人の意見が見れると思うので、正式な資料に書いてある情報よりもリアルに近い物が得られると思います。
もちろん全て100%信用出来るわけではないので、「判断材料の1つ」として考えておくと良いです。
今回もここまで読んでいただきありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。